今さら聞けないジェネリック医薬品。メリット、デメリットをおさらいしてみた。

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健康

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こんにちは、ドラッグストア薬剤師のゆとりです。

昨今医療費削減が課題となっている日本ですが、その一角と担うとされるのがジェネリック医薬品です。

だいぶ世の中にも浸透してきて、名前なら聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

今回は

「ジェネリック医薬品ってよく耳にするけど実際のところどうなの?」

というお客様の疑問に答えます。

ジェネリック医薬品とは?

そもそもジェネリック医薬品(別名:後発医薬品)とは何なのかというと、新薬(別名:先発医薬品)と同じ有効成分・同等の効果があると厚生労働省が認めた医薬品です。

ジェネリック医薬品は新薬よりも安価で提供されるため、患者さん自身、そして国の医療費の削減に繋がり、国もジェネリック医薬品の切り替えを推奨しています。

日本でのジェネリック医薬品への切り替えの割合は年々増加傾向にあり、2020.4〜6の段階で79.3%まで増えました。

日本医薬品製薬協会より引用

今後もこの傾向は変わらないでしょう。

どうして安いの?

「同じ有効成分で同じ効果なら値段も同じじゃないの?品質が悪いんじゃないの?」

と思う人がいるかも知れませんね。

大丈夫、品質だって保証されています。

なんてったって厚生労働省のお墨付きですからね。

それではどうして安くなるのかというと、新薬の場合、開発段階で10年以上かけ開発費や臨床試験の費用が数百億円〜かかります。

もちろんその分お薬のお値段もかかってくるわけです。

ジェネリック医薬品の場合は新薬の特許が切れた後に同じ有効成分の薬を発売するため、開発にかかる期間は3年程度、トータルの費用も約1億円程度で済むのです。

その分お薬の価格も抑えられるってことなんですね。

ゆとり
ゆとり

ゼロから作るには時間もお金もかかる。

新薬と全く同じなの?

「それでもやっぱり何かあるんじゃないの?本当に全く同じなの?」

と疑い深いあなた、鋭いですね。

そう、全く同じというわけではないんです

新薬とジェネリック医薬品で違うところを確認し、起こりうるデメリットとメリットを見てみましょう。

まずジェネリック医薬品で同じではないといけないことは

  • 有効成分の種類と量
  • 品質
  • 有効性
  • 安全性

違ってもいいことは

  • 形や大きさ
  • 添加物
ゆとり
ゆとり

この違いが何に影響するのかな?

デメリット

違ってもいいこととして

  • 形や大きさ
  • 添加物

がありますが、ここからどんなデメリットが考えられるか見ていきましょう。

見た目の変化

形や大きさ、色が変わることで見た目が変わります。

たくさんの薬を飲んでいて新薬に慣れ親しんでいた人は薬の確認がしづらくなるかもしれません。

「ピンク色の錠剤として覚えていたのに、白い錠剤になった。しかも他にも白い錠剤を飲んでいて、どれがどれだかわかりづらい。」なんてこともあるかもしれません。

味の変化

人の味覚は千差万別。

「ジェネリックにしたらなんだか味が苦手で飲みづらい」なんてことだってあるかもしれません。

添加物の変化

添加物が変わることで、その添加物にアレルギーを持っていたらアレルギー反応が出てしまうなんてこともありえます。

なにかの成分でアレルギーを持っている人は必ずお医者さんや薬剤師に相談しましょう。

ゆとり
ゆとり

メリットとデメリットは表裏一体。

次はメリットを見てみましょう。

メリット

まず何よりも最初に同じ効き目で安いことが挙げられますよね。

その他にはどんなメリットが有るのか見てみましょう。

何度も書きますが、違ってもいいこととして

  • 形や大きさ
  • 添加物

があります。

それらは前述したようなデメリットにもなりえますが、逆にメリットになることだってあるんです。

見た目の変化

見た目が変化することで逆に色が付き見やすくなるパターンもありますよね。

それだけでなく小粒になることで飲み込みやすくなったり、使い勝手がよくなることもあります。

もしもそれでも他の薬と見分けにくいということであれば病院や調剤薬局では「一包化」といって、一度に飲まなければいけないお薬を小分けにしてくれることもあります。

少しでも不安に思ったら相談してみるといいですよ。

味の変化

味は飲みにくくなるとは限りません。

むしろ新薬では苦味などの理由で飲みにくいと言われていたものを、ジェネリック医薬品では味やコーティングに工夫を施すことで飲みやすくしているお薬も多いんです。

また、錠剤が飲み込みにくい患者さんには飲みやすい液剤やゼリー剤も新しく用意するなど、お薬の選択肢を増やす努力なんかもされてます。

添加物の変化

添加物はお薬を作る上では必要不可欠なものであるため、ジェネリック医薬品だけに含まれるわけではなく、もちろん新薬にだって含まれます。

また「添加物」と聞くと「悪いもの」と考える人も多いですが、添加物は必ずしも悪者であるわけでもありません。

実は前述したような見た目、味の変化は添加物を変えることで実現している事がほとんどです。

前述したようなアレルギーが気になる方は添加物の変化ではなく体調の変化に気をつけてあげましょう。

まとめ

以上、薬剤師の観点から「ジェネリック医薬品ってどうなの?」に答えてみました。

実際に私がお薬をもらうときは積極的にジェネリック医薬品を利用しています。

そしてジェネリック医薬品で困ったことは特にありません。

みなさんがジェネリック医薬品に変える際は今回まとめたようなメリットとデメリットを見比べて考えてみてくださいね。

ゆとり
ゆとり

賢く上手に使いたいですね。

他にも健康情報を発信してますので興味のある方は御覧ください。

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