病院で便秘薬として酸化マグネシウムが処方された事があるという人も多いのではないでしょうか?
そんな人の
市販で処方と同じものはないかな?
という疑問に今回は答えるべく、このページでは処方の酸化マグネシウムと市販薬で同じ成分を使った商品についてわかりやすく解説していきます。
後半には酸化マグネシウムのやめどきについても解説しています。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
処方と同じ市販の酸化マグネシウムと商品ごとの違い
では、最初に処方で出されている酸化マグネシウムについて見てみましょう。
処方薬ではよく以下のような名前で処方されています。
- マグミット
- 酸化マグネシウム
成分はどれも「酸化マグネシウム」で、固くなってしまった便に水を含ませて柔らかくすることで排便しやすいようにサポートする働きがあります。
直接腸を刺激するようなものではないので、お腹も痛くなりにくくクセになりにくいのが特徴です。
非刺激性の便秘薬なんて言われています。
ではこの「酸化マグネシウム」を使った市販薬には一体どんな商品があるのでしょうか。
まずは今回紹介する商品の一覧がこちら。
- スルーラックマグネシウム
- コーラックMg
- 酸化マグネシウムE便秘薬
- 3Aマグネシア
- ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬
こんなにあるんだ……。
とゲンナリしてしまった人がいるかも知れませんね。
次からはできるだけわかりやすく簡潔に商品の特徴を見ていきつつ、どんな人におすすめなのかも解説していきます。
ぜひ最後までお付き合いください。
スルーラックマグネシウム
まずエスエス製薬から発売されるスルーラックマグネシウムを見ていきましょう。
スルーラックマグネシウムの特徴は30錠のタイプはPTP包装されていること。
PTP包装とは処方薬と同じようにプチプチと錠剤を取り出すかたちなので、
出先で使えるように、持ち運びしやすいものが良い。
という人におすすめです。
もう1つ大きい100錠のタイプはボトルに入っているので、家で使う人はこちらがお買い得。
コーラックMg
コーラックMgは大正製薬から発売されるコーラックシリーズの1つ。
コーラックMgの特徴はスルーラックマグネシウムと同じようにPTP包装されていることと、口の中で崩壊する製剤であること。
飲み込みやすくなるので、
錠剤が苦手。
という人におすすめです。
ただ、他の商品は最大量が2000mgですが、コーラックMgは1980mgと若干少なめ。
効果にそこまで劇的な違いがあるわけではないですが、最大量使用していた人は注意が必要です。
酸化マグネシウムE便秘薬
酸化マグネシウムE便秘薬は健栄製薬から発売されています。
酸化マグネシウムの特徴はコーラックMgと同じく、口の中で崩壊するように設計された錠剤であること。
またほのかにレモン風味のある錠剤ですので、
酸化マグネシウム特有の苦味が苦手。
という人におすすめです。
3Aマグネシア
3Aマグネシアはフジックス株式会社が発売。
3Aマグネシアの特徴は活性酸化マグネシウムを使用していること。
活性酸化マグネシウムは、通常の酸化マグネシウムよりも粒子が細かいので、より多くの水を大腸に集めることができます。
そのため、
すぐに便が固くなってしまう。
いろいろ酸化マグネシウムを試しているけどなかなか出てこない。
という人におすすめ。
ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬
ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬は大正製薬グループであるビオフェルミン製薬から発売。
ビオフェルミン酸化マグネシウムの特徴は、有効成分の酸化マグネシウムに加えて乳酸菌が追加配合されること。
便を出すだけでなく、お腹を整えることもできるので、
お腹がゴロゴロしやすい。
という人におすすめです。
乳酸菌はあくまでもサポート程度の量になりますので、普段からしっかりとお腹を整えたい人は整腸薬の使用をおすすめします。
参考▶【整腸剤】新ビオフェルミンS/ザ・ガード/ビオスリーの違いやよくある質問を解説
酸化マグネシウムをやめるのはどんな時?
さて、商品の違いを見てきたところで、酸化マグネシウムの辞め時も紹介しておきます。
酸化マグネシウムをやめるタイミングは大きく分けると以下の3つ。
- 便秘が改善された時
- 副作用と思われる症状が出た時
- 飲み合わせの悪いお薬を使用する時
それぞれ簡単に見ていきましょう。
やめどきタイミング1:便秘が改善された時
まず1つ目のやめどきは便秘が改善された時です。
まれに
便秘でいつも悩まされるから、便秘にならないように普段から使っています。
という人がいますが、これはNG。
便秘薬はあくまで便秘のときのみに使うお薬です。
『非刺激性の便秘薬』と言われることから、「クセにならない」「からだに優しい」と思っている人がいますが、それは間違い。
酸化マグネシウムは確かにクセに“なりにくい”ですが、お薬に頼ってしまうと食生活や運動習慣等が改善されないため、薬の量が増えたり頻度が増える人もいます。
また酸化マグネシウムは安全性の高いお薬ですが、副作用がまったくないお薬は存在しません。
便秘が改善されたら酸化マグネシウムのやめどきです。
便秘予防に使うなら整腸剤がおすすめです。
やめどきタイミング2:副作用と思われる症状が出た時
前の項目で副作用のないお薬は存在しないことを説明しました。
じゃあ酸化マグネシウムの副作用にはどんなものがあるの?
と不安になってしまった人がいるかも知れませんね。解説していきましょう。
まずは効果が出すぎてしまった場合には下痢が起こる可能性があります。
酸化マグネシウムの大人の使用方法は3〜6錠を調整して使用します。
初めての人は3錠から試してみてくださいね。
自分に合った量を使いましょう。
そしてもう1つ注意が必要な副作用は「高マグネシウム血症」です。
その名の通り、血液中のマグネシウムの濃度が高くなる状態ですが、症状にはこんなものがあります。
- 吐き気・嘔吐
- 口が乾く
- 脈が遅くなる
- 筋力低下
- 強い眠気
あくまで副作用が起こることはマレです。
怖がりすぎる必要はありませんが、何か気になる症状があらわれた場合はお薬の使用を中止して受診してください。
腎臓病の人で起きる可能性が高くなるので、使用上の注意に腎臓病の記載があります。
やめどきタイミング3:飲み合わせの悪いお薬を使用する時
酸化マグネシウムのやめどき3つ目は飲み合わせの悪いお薬を使用する時です。
飲み合わせの悪いお薬は以下のものがあります。
- 他の便秘薬
- 酸化マグネシウムを含む他の医薬品
- 抗生物質(テトラサイクリン系)
下剤の作用を強くしすぎてしまったり、抗生物質の効き目を弱くしてしまうことがあります。
他に飲んでいるお薬がある場合はお医者さんや薬剤師に確認してから服用しましょう。
まとめ:便が硬くなった便秘には酸化マグネシウム
以上、市販の酸化マグネシウムの違いまとめでした。
【スルーラックマグネシウム:PTP包装あり】
【コーラックMg:PTP包装+崩壊錠】
【酸化マグネシウムE便秘薬:レモン風味の崩壊錠】
【3Aマグネシア:活性酸化マグネシウム】
【ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬:乳酸菌配合】
後半には酸化マグネシウムのやめ時のタイミングを3つ紹介しています。
『非刺激性』の便秘薬として知られる酸化マグネシウムですが、きちんとやめ時を理解した上で正しく使うようにしてくださいね。
便秘薬について強さを5段階に分けて解説しているページもあります。
詳しく知りたい人はこちらもチェック。
参考▶【簡単に選べる】便秘薬のおすすめを5段階に分けて解説。便秘予防のイチオシも紹介。
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