自分にあった便秘薬がわからない……。
選んだはいいものの、効果を実感できなかったり、お腹が痛くなる……。
そんな経験ありませんか?
このページでは、日々お客様のお悩み相談を担当しているドラッグストア薬剤師が市販の便秘薬をわかりやすく5段階に分けて解説。
あなたにピッタリの便秘薬を紹介します。
後半にはそもそも便秘薬を頼らないための対策を3つ紹介します。
是非最後まで読んでくださいね。
便秘薬の5つのレベル
では早速、便秘薬を5つのレベルに分けた一覧を見てみましょう。
- 【初めてに】酸化マグネシウム系
- 【優しいものから】食物繊維系
- 【しっかり出したい】漢方系
- 【とにかく効き目で】下剤成分系
- 【最終手段】座薬・浣腸系
ここでは1番から5番に向かうにつれ効き目が強くなるように並べています。
とは言え、これだけでは
じゃあ、私は3番から!
というように、すぐに選べる人は少ないと思います。
そこでまずはそれぞれのレベルの便秘薬の特徴を確認していきましょう。
自分がどのくらいの段階なのか当たりをつけてから使用してみてくださいね。
レベル1:酸化マグネシウム系
ではレベル1の酸化マグネシウムの特徴を見ていきましょう。
酸化マグネシウムは固くなった便に水を含ませて柔らかくすることで排便しやすいようにサポートすることで効果を現します。
直接腸を刺激するようなものではないので、お腹も痛くなりにくくクセになりにくいのが特徴です。
そのため、
初めて使うときにおすすめの便秘薬はどれ?
という人におすすめです。
酸化マグネシウムを使った市販薬にはこんなものがあります。
- スルーラックマグネシウム
- コーラックMg
- 酸化マグネシウムE便秘薬
- 3Aマグネシア
- ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬 など
それぞれの商品の詳しい解説は他のページで紹介しています。
気になった人はこちらのページで特徴を比較してから試してみてください。
参考▶【処方と同じはどれ?】市販の酸化マグネシウムの違いを徹底比較!やめどきについても解説
酸化マグネシウムのやめ時についても解説しています。
レベル2:食物繊維系
レベル2になると食物繊維系の便秘薬がおすすめです。
便秘薬に含まれる食物繊維は水分を含んで膨らみ、便のかさを増すことで大腸の蠕動運動を促進して排便を促します。
そのため、
たべる量が少ない……。
ダイエットをしていて便秘になった……。
という人におすすめです。
食物繊維を使った便秘薬にはこんなものがあります。
- スルーラックファイバー
- コーラックファイバーplus
- サトラックス
- 新ウィズワンα
それぞれの商品の詳しい解説は他のページで紹介しています。
気になった人はこちらのページで特徴を比較してから試してみてください。
参考▶【デトファイバーは製造中止】新しいスルーラックファイバーとの違いと、その他の食物繊維を使った便秘薬3つ紹介
レベル3:漢方系
続いてレベル3の漢方系の便秘薬を見ていきましょう。
漢方って優しいイメージがあるけどしっかり効いてくれるの?
と思った人がいるかも知れませんね。
しかし、便秘薬の漢方は『刺激性』の下剤成分を含んでいるものも多く、しっかりとした効き目を実感できるものが多いのです。
また漢方は錠数によって細かく効き目を調節できたり、便秘以外の効能効果を持っていたりと、使い勝手も良いのも特徴です。
漢方を使った便秘薬の一例はこちら。
- タケダ漢方便秘薬
- 大正漢方便秘薬
- コーラックハーブ
- 乙字湯:痔にも
- 大柴胡湯:ダイエットにも
- 防風通聖散:ダイエットにも
- 桃核承気湯:女性特有のトラブルにも
これらの漢方について解説しているページも参考にしてみてください。
参考▶【漢方の便秘薬】タケダ漢方便秘薬と大正漢方便秘薬の違いを解説、その他も4つ紹介
レベル4:下剤成分系
レベル4は下剤成分系とは、一つ前のレベルである漢方薬などから下剤成分だけを抽出して作られた便秘薬です。
そのため、市販の飲み薬の中では効果が高く、しっかりとした実感があります。
下剤成分を使った便秘薬にはこんなものがあります。
- コーラックⅡ
- スルーラックS
慢性的な便秘で悩んでいる。
なんだかいつもスッキリしない……。
という人が好んで使用していますが、このタイプの便秘薬には一つ大きな注意点があります。
それが習慣・クセになりやすいということ。
習慣・クセについての注意点をまとめたページもありますので、心当たりのある人は是非チェックしてください。
参考▶コーラックとスルーラックの違いや、便秘薬のクセ・習慣化について解説
レベル5:座薬・浣腸系
最後の手段、レベル5は座薬・浣腸系です。
もうしばらく便が出ていない……。
苦しいから一刻も早く出したい!!
という人におすすめの、即効性のある便秘薬です。
商品にもよりますが、3〜30分程度で効果を現します。
市販で代表的な座薬・浣腸はこちら。
- オイレスA
- レシカルボン坐剤
- イチジク浣腸
最終手段として使われる便秘薬ですが、正しく使わないと危険もあるお薬です。
商品の違いから注意点までわかりやすくまとめたページもありますので、緊急で使いたいときはこちらを参照してください。
参考▶市販で買える座薬や浣腸のおすすめ3選【オイレス、レシカルボン、グリセリン】
便秘薬に頼らないためにできること3選
さて、それぞれのレベルの便秘薬を見てきたところで、
そもそも薬に頼らないようにするにはどんな対策をしたらいいの?
というお悩みに回答していきましょう。
ここで紹介する対策は以下の3つ。
- 水分補給
- 食物繊維をしっかり摂る
- 善玉菌を補給する
どれも耳にしたことがあると思いますが、しっかりと実践できている人は少ない印象。
ここでは実践しやすいように、それぞれポイントを説明していきます。
対策1:水分補給
まず1つ目の対策が水分補給です。
水分補給と言うと、1日に1〜1.5Lほど飲むというのは聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
しかし同じ1.5Lの水を飲むにしても、1度にまとめて飲む場合と、こまめに分けて飲む場合では便秘への効果が全く変わってきます。
1度にたくさんの水を飲んでも尿がたくさん出るだけで、排便量に大きな変化がないことが研究でわかっています。
そこで、おすすめの水分補給方法はこちら。
- 1度の水分は150ml程度
- 1日に8回のタイミングで飲む
- 起床時、朝食時、10時頃、昼食時、15時頃、夕食時、入浴時、就寝前
飲みきれなくて気付いたときに一気飲みしてた……。
という人も多いのではないでしょうか?
便秘を解消させたいのであれば、こまめに水分補給することを意識してくださいね。
対策2:食物繊維をしっかり摂る
2つ目の対策は食物繊維。
日本人の野菜の摂取量は年々減少しており、それに伴って食物繊維の摂取量も減っていくばかり。
食物繊維は便のかさを増やしたり、便に水分を含ませて柔らかくするなど、便通にとっても重要な成分の一つです。
そのため、1日の目標の摂取量である350gを目安にたっぷりの野菜を取るようにしましょう。
それができたら苦労しないよ……。
という声が聞こえてきそうですので、手軽に野菜の栄養や食物繊維を補給するために青汁も使ってみるのもおすすめ。
お腹の調子を整えることが期待できるトクホの青汁を5つ紹介しているページもあります。
野菜不足を実感している人は是非参考にしてみてください。
参考▶【便秘におすすめ】お腹の調子を整える青汁を5つ紹介!青汁で便秘になってしまう人の特徴は?
対策3:善玉菌を補給する
3つ目の対策は善玉菌。
お腹の調子を整えるのに役立っている菌を善玉菌と呼んでいますが、その種類は様々。
しかも善玉菌は腸の中に定着しないため、日常的に補給することが大切です。
善玉菌を体に取り入れるには発酵食品を意識して取るようにしましょう。
- ヨーグルト
- 納豆
- キムチ
- 漬物 など
ただし、どの菌が合うかは人によって個人差も大きく、自分に合うものを探すのに一苦労するのも善玉菌の特徴です。
なかなか自分にあった善玉菌が見つからない……。
という人は整腸薬やサプリメントを試してみるのもアリ。
その際はきちんと便通改善に効果のある医薬品や医薬部外品、機能性表示食品を選ぶようにしましょう。
医薬品・医薬部外品の整腸薬についてまとめたページはこちら。
参考▶【整腸剤】新ビオフェルミンS/ザ・ガード/ビオスリーの違いやよくある質問を解説
サプリメントなら善玉菌だけでなく、善玉菌を増やすためのエサや食物繊維も一緒に取れるものも。
その中でも「腸内環境を良好にし便通を改善する」ことが認められた機能性表示食品のサプリがこちら。
機能性表示食品『乳酸菌革命プレミアム』善玉菌が自分にあっているかどうかを確認するためには1〜2ヶ月程度続けて調子を見てください。
まとめ:便秘薬は段階ごとに強さを合わせて、便秘対策もしっかりと!
以上、便秘薬の5段階のレベル分けでした。
【初めてに】酸化マグネシウム系
【優しいものから】食物繊維系
【しっかり出したい】漢方系
【とにかく効き目で】下剤成分系
【最終手段】座薬・浣腸系
自分のレベルに合わせた便秘薬を使用するようにしましょう。
また、レベルを上げないようにするために便秘薬に頼らない便秘対策のイチオシも紹介しました。
- 水分補給
- 食物繊維をしっかり摂る
- 善玉菌を補給する
こちらの対策も一緒に行い、便秘薬に頼らない快適な快腸生活を送りましょう。
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