
病院で処方されたPL配合顆粒と市販のPL顆粒って同じなの?
病院で出されてるなら、その薬が効くの?
とお悩みのそこのあなた。
ドラッグストアでお薬担当者として働いている私が病院で出されるPL配合顆粒と市販で販売しているPL顆粒の違いを解説。
また後半にはお客さんがよく勘違いする、PL顆粒の最大の弱点とその対処法も紹介しています。
わかりやすくまとめましたので、ぜひ最後まで読んでいってください。
病院のPL配合顆粒と市販のPL顆粒の違い

病院で処方されるPL配合顆粒と市販で買えるPL顆粒の違いの前に、共通することを確認しておきましょう。
共通することは効能効果で、感冒若しくは上気道炎に伴う症状の改善及び緩和(鼻汁,鼻閉,咽・喉頭痛,頭痛,関節痛,筋肉痛,発熱)に効果があります。

難しく書かれていますが、鼻水、鼻づまり、喉の痛み、頭痛、関節痛、筋肉痛、発熱に効くということですね。
では、違いは何かというと以下の2つ。
- 用法用量
- 成分量
違い1.用法用量
まず1つ目違いが1日あたりの用法用量です。
まず病院のPL配合顆粒は15歳以上、幼児用では2歳から使用できます。
それに対し、市販のPL顆粒は15歳以上のみの使用になります。

子ども(15歳未満)には使えないんだね。
更にもう一つ、病院のPL配合顆粒は1日4回の服用が必要です。
それに対し市販のPL顆粒は1日3回の使用です。

市販のものは1日の使用回数が少なくていいんだ。
お子さんには使用できませんが、大人が使用するのであれば市販のPL顆粒のほうが使いやすいと言えますね。
違い2.成分量
1日あたりの成分の量を比べた表がこちら。
病院のPL配合顆粒 | 市販のPL顆粒 | |
サリチルアミド | 1080mg | 648mg |
アセトアミノフェン | 600mg | 360mg |
無水カフェイン | 240mg | 144mg |
プロメタジンメチレンジサリチル酸塩 | 54mg | 32.4mg |
市販のPL顆粒よりも病院のPL配合顆粒のほうが成分量が多くなります。
その差は市販のPL顆粒の約1.7倍。
しっかり効いてほしいという人にとっては、病院のPL配合顆粒が良いと言うことになりますね。
※ここから先は追記。
市販のPL顆粒を販売するシオノギヘルスケアが2023年8月、パイロンPL顆粒Pro・パイロンPL錠Proを発売しました。
こちらは病院のPL配合顆粒と同じ成分量です。

病院と同じものを使いたい!
という人はこちらがおすすめです。
使用方法も1日4回と病院のものと同じになります。
PL顆粒の最大の弱点

病院と市販のPL顆粒の違いがわかったところで、PL顆粒でよくある勘違い、そして最大の弱点を紹介します。
それはせきの症状には効かないこと。
実は病院のPL顆粒も市販のPL顆粒もせき止めの成分は入っていないんです。
効能・効果もよく見てもらうと“せき”という言葉は書かれていません。

そんなぁ……。
せきも出ている場合はどうしたら良いの?
という人の対処法は以下の通り。
- 違う風邪薬を使う
- パイロンPL錠ゴールドを使う
1つ目の違う風邪薬に関しては、せき止めのおすすめをまとめたページがありますのでそちらをご覧ください。
参考▶【市販で1番効くのはどれ?】せき止めのおすすめ7選をドラッグストア薬剤師が解説!
このページでは2つ目のパイロンPL錠ゴールドについて見ていきましょう。
パイロンPL錠ゴールド

市販・病院のものどちらにもせき止めが入っていないということを見てきました。
そんな声に答えるべく、市販のPL顆粒の販売元であるシオノギヘルスケアがPLのシリーズ品を発売。
それがパイロンPL錠ゴールドです。
パイロンPL錠ゴールドはせき止め、たん切りを配合。
そのためせき・たんの効能効果が加わり、すべての風邪症状に対応できるようになりました。
ただし、他の成分は病院のPLに比べて成分が少ないままです。
自分の症状に合わせて選ぶようにしましょう。
まとめ:自分に合った薬を選ぼう!

以上が病院のPL顆粒と市販のPL顆粒の違いでした。
違いは以下の2つ。
また、病院のPL顆粒にも市販のPL顆粒にもせき止めが入らなかったことから、せき止め・痰切りが配合されたパイロンPL錠ゴールドも選択肢として考えてみましょう。
少し長くなってしまったので、最後に一覧表を載せておきます。
薬選びの時に参考にしてみてください。

コメント