なんとなく相談しづらい『痔』。
ボラギノールとかプリザエースってよく見かけるけど、どっちの方がいいの?
という人に向けて、ドラッグストア薬剤師がボラギノールとプリザエースの違いをわかりやすく解説します。
後半には痔の飲み薬も紹介。
最後まで読めば自分一人でもどの薬を使えばいいのかわかるようになりますよ。
ボラギノールとプリザエースの違い
早速ボラギノールとプリザエースの違いを見ていきましょう。
成分名などを並べてもごちゃごちゃするので、成分の違いによる効き目の違いだけ比較するとこんな感じになります。
ボラギノール | プリザエース | |
炎症止め(痛み、腫れ、かゆみ) | ○ | ○ |
修復 | ○ | ○ |
血行促進 | ○ | ○ |
止血 | ✕ | ○ |
殺菌 | ✕ | ○ |
清涼感 | ✕ | ○ |
プリザエースはボラギノールに比べて、『止血作用』、『殺菌作用』、『清涼感』の成分がプラスで配合。
痔の症状の中でも
血が出ている……。
ムズムズするからスーッとする使用感がいい。
という人におすすめ。
殺菌成分も入っているので患部も清潔に保てます。
ただしプリザエースに入っている止血成分は血管を収縮させ、血流を悪くする働きがあります。
痔は血流が悪くなることで起こることが多く、止血成分によって症状が改善しない可能性もあるため、血が出ていない場合はボラギノールを使うのがおすすめです。
ケース・バイ・ケース。
出血がある人は、血が止まるまではプリザエース、血が止まったらボラギノール、と使い分けてあげるといいでしょう。
軟膏・坐剤・注入軟膏の違いは?
ここで本筋とは少し異なりますがよくある質問に答えておきます。
軟膏・坐剤・注入軟膏って何が違うの?
痔は大きく分けると“切れ痔”、“内痔核”、“外痔核”の3種類があります。
切れ痔は肛門が切れてしまっているもの。
内痔核と外痔核はいわゆる“いぼ痔”と言われるもので、いぼが肛門の中にあるか外にあるかの違いです。
これらの痔の種類によって軟膏・坐剤・注入軟膏を使い分けます。
注入軟膏:内痔核、外痔核(中にも外にも)
坐剤:内痔核(中)
軟膏:切れ痔、外痔核(外)
中か外か迷った時はどちらも使える注入軟膏が便利ですね。
痔に使える飲み薬3選
さて、後半は痔に使える飲み薬を見ていきましょう。
今回紹介する飲み薬はこちらの3つ。
- ボラギノールEP
- ヘモリンド
- 乙字湯
それぞれの特徴と、どんな人におすすめなのか詳しく解説していきます。
飲み薬1:ボラギノールEP
まず1つ目に先ほど紹介したボラギノールのシリーズのボラギノールEPを見ていきましょう。
ボラギノールEPは生薬3つとビタミンEを組み合わせたお薬。
働きとしては『血行促進』『炎症止め』なので、
痛み・腫れ・かゆみがある……。
という切れ痔、内痔核、外痔核におすすめ。
飲み薬2:ヘモリンド舌下錠
2つ目に紹介するヘモリンド舌下錠はその名の通り、舌下(舌べろの下)で溶かして使う使い方が特徴的なお薬です。
成分は静脈血管叢エキスで、『血行促進』『炎症止め』『線維素溶解』。
簡単に言うと血管を強くしてくれるので、
イボ(血管がうっ血した状態)ができている……。
という内痔核、外痔核におすすめです。
飲み薬3:乙字湯
最後の紹介は乙字湯。
乙字湯は『炎症止め』『便秘薬』が一緒になった薬なので、
便秘で症状が悪化する……。
という切れ痔、内痔核、外痔核におすすめ。
まとめ:タイプに合わせたお薬を!
以上、ボラギノールとプリザエースの違いでした。
【ボラギノール:出血のない痔に】
【プリザエース:出血している痔に】
痔も3種類に分けられ、軟膏・坐剤・注入軟膏を使い分けて治療します。
まずは自分の痔がどのタイプの痔なのか、確認してみてくださいね。
軟膏とか坐剤は抵抗がある……。
という人に、飲み薬の痔の薬も紹介しました。
【ボラギノールEP:痛み・腫れ・かゆみ】
【ヘモリンド:イボができている】
【乙字湯:便秘で悪化する】
タイプが合うものがあったら試してみてくださいね。
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