お薬担当としてお薬相談に乗っていると、

お客様は薬を飲みたいと言っているけど、この状況じゃ販売できないよ。
どうしよう…!!
なんて困った経験は誰にでもあるのでは?
実際にドラッグストアで医薬品担当として働いている私がどうやって受診勧奨しているかまとめていきます。
接客事例ではお客様への言い方も載せておきますので、困っている方は参考にしてみてくださいね。
薬を販売できない時の対処法

さて結論から申し上げましょう。
薬を販売できない時に取るべき行動は以下の通り。
どういうことか詳しく見ていきましょう。
薬は販売しない(受診勧奨)

えぇ…、それをどうするか知りたいのに結局売れないのかよ。
という声が聞こえてきそうですね。
しかし、薬の相互作用や副作用の面から考えてもダメなものはダメです。
よく「弱い薬はないの?」と聞いてこられるお客様もいますが、ありません。
売れにものは売れないときちんと説明しましょう。
しかし、ここでの最重要ポイントは受診勧奨する理由を伝えることです。
お客様に「薬は売れません」だけ伝えても

わざわざ買いに来たのに!
不親切な店ね!
と言われてしまう確率が高いです。
そこで、ここでのポイントは以下の3つ。
- お客様の体を思っていることを伝える
- どうしたらいいのか伝える
- 謝罪する
まずはお客様の体を思っていることを内容に入れます。
薬を使うことでお客様にとってどんな不都合が起きるのかを説明しましょう。
「だからダメです」で終わるのではなく、すぐに病院に行ったほうがいいのか、様子を見ていいのかなど、この後どうしたらいいのか説明すると丁寧ですね。
最後にお客様にお手数をかけていることを謝罪します。
ここまでできれば大半の方は納得してくれますよ。
でも代わりのものを提供する
ここからは更にプラスαの対応になります。
納得していただいた上で、代わりのものを提供するとお客様に喜んでいただけますよ。
例えば
効果的な休息の方法
摂るといい栄養素
普段の生活での注意点
こういったものを伝えることで、「薬は買えなかったけど親切にしてもらえた」とお礼をいただくこともあります。
あなたもお客様の立場で考えてみたら共感できると思います。
電気屋に行った時にお目当てのものが売り切れていたら残念ですが、店員さんに今後の入荷状況を教えてもらったり他のものを紹介してもらえたら嬉しいですよね。
伝えられることは全て伝えるとお客様からの信頼に繋がります。
薬を売れない時の接客事例

それではここからは今の内容をもとに、接客事例を見ていきます。
接客事例を参考に実際の接客時にも役立ててみてください。
- 病院薬を飲んでいる場合
- すぐに受診したほうがいい場合
ここではこの2つのパターンの接客事例を取り上げてみます。
それぞれ詳しく見てみましょう。
接客事例1:病院薬を飲んでいる場合
病院薬を飲んでいる場合、薬の相互作用が確認できない限り市販薬を売ることは避けたほうがいいでしょう。
ここでは薬を飲んでるけど薬の名前がわからないお客様を例にあげて見ていきます。

市販のお薬でも一緒に使えないお薬って案外多いんですよ。
なので飲んでいる薬がわからないと安易におすすめすることができないんです。
お薬手帳をお持ちいただくか、一度病院の先生に確認を取ってもらうと安心ですよ。
お越しいただいたのに申し訳ございません。

そうなんですね、残念だけどそうします。

ありがとうございます。
今の状況だとしっかりと栄養を取ると良いですよ。
消化にもよく栄養も取れるものに豆腐やブロッコリーなどがあるので柔らかく煮て食べてみてください。

わざわざありがとうございます。
試してみます。
どうですか?
3つのポイントである
- お客様の体を思っていることを伝える
- どうしたらいいのか伝える
- 謝罪する
をしっかりと使えていますよね。
ここまで説明したら納得してもらえる確率はグッと高まります。
その後に伝えているプラスαの提案は知識も必要ですので、日頃から調べるようにするといいですよ。
接客事例2:すぐに受診したほうがいい場合
次にすぐに受診したほうがいい場合について見ていきます。
ここでは高熱が出てインフルエンザの疑いがあるお核様を例にあげて紹介します。

お客様の状況ですと、インフルエンザの可能性が考えられます。
インフルエンザだった場合、発熱から48時間以内に病院のお薬を使うことが勧められているんですよ。
市販薬で様子を見てしまうとお薬が効果的に効く時間が過ぎてしまうので、一度病院で検査したほうがいいですね。
お越しいただいたのに申し訳ございません。

そうなんですね、病院に行ってみます。

ありがとうございます。
これから熱が続く可能性もあるので熱さまシートで冷やしたり、水分補給もしっかり行ってくださいね。

わかりました、ありがとうございます。
こちらも病院をすすめる理由を明確にすることで、お客様が納得しやすい会話の流れが作れていますよね。
受診勧奨は現場でも難しい判断になります。
迷ったときは上司に確認するなどして指示をあおぎましょう。
まとめ:薬を売れない(受診勧奨する)ときはその理由を伝えよう!

以上が薬を売れない(受診勧奨する)時の対処法でした。
最大のポイントは
その時に
- お客様の体を思っていることを伝える
- どうしたらいいのか伝える
- 謝罪する
を意識してお客様に伝えると納得してもらいやすいですよ。
このことを現場でも参考にしてみてくださいね。
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