花粉症や鼻炎で鼻がつまってツライ!!
そんな時に活躍するのが点鼻薬の「ナザール」。
でもいざ買おうと思ったら

なんだか種類がたくさんあって困ったぞ……。
なんてことはありませんか?
今回はそんな疑問に現役ドラックストア薬剤師が答えていきます。
このページではこんな疑問をわかりやすく説明。
最後まで読めば、きっと自分に合ったナザールがえらべますよ。
ナザールってどんな薬?
ナザールは第2類・指定第2類医薬品の点鼻薬。
鼻水・くしゃみ・鼻詰まりに使われます。
効き目が早く、「今ツライ!!」という時に頼りになるお薬として人気があります。

早くなんとかしたい!その鼻づまりに!!
そんなナザールですが、シリーズ商品としてナザールスプレーが3種類、ナザールGスプレーが2種類、ナザールαARが2種類、合計7種類も存在します。
今回はそんなナザールを大きく3つに分けて、次の項目で解説していきます。
ナザールスプレー、G、αARの違い
では早速、違いについて見ていきましょう。
このページでは、ナザールスプレー、ナザールGスプレー、ナザールαARの3つに分けてみていきます。
簡単にまとめた結論はこちら。
①ナザールスプレー(3種類):基本処方
- ナザールスプレー
- ナザールスプレー(ラベンダー)
- ナザールスプレー(スクイーズタイプ)
②ナザールGスプレー(2種類):パワーアップ処方
- ナザールGスプレー
- ナザールGスプレークール
③ナザールαARスプレー(2種類):ステロイドタイプ
- ナザールαAR0.1%
- ナザールαAR0.1%C
①ナザールスプレー(3種類)
まず基本の処方となるナザールスプレーは3種類あります。
①ナザールスプレー(3種類):基本処方
- ナザールスプレー
- ナザールスプレー(ラベンダー)
- ナザールスプレー(スクイーズタイプ)
中身は以下の3つの成分で、3つとも同じです。
- 鼻づまり改善成分
- 鼻水を抑える成分
- 殺菌成分
では、何が違うかというと、『香り』と『容器』の2つ。
1つ目の青のナザールスプレーは『香りが付いてなく』、『ポンプ式のスプレー容器』になっています。
ポンプ式のスプレー容器の特徴は一度で出てくるお薬の量が一定になります。
青のナザールが一番ベーシックなものになりますので、

どれを使おうか迷ってしまう。
初めてはどれがいいの?
という人は青いナザールから試してみるのがおすすめ。
2つ目の紫のナザールスプレー(ラベンダー)は名前の通り『ラベンダーの香り』がついています。
香りは気持ちにも影響するもの。
ラベンダーはリラックス効果があるため、

鼻が詰まってイライラする。
という人はラベンダーの香りで気持ちを落ち着かせるといいかもしれません。
スプレー容器は青のナザールと同様『スプレー方式』ですので、薬剤の量を一定に保つことができます。
3つ目の緑のナザールスプレー(スクイーズタイプ)は、『香りなし』、『スクイーズ式の容器』になっています。
スクイーズとは、ポンプ式と違ってボトルの押し加減によってお薬の量が調節できる容器です。
そのため、

液だれが気になるから1回の量は少なくていい。
など、1回量を自分で調整したい人におすすめです。
②ナザールGスプレー(2種類)
ナザールスプレーからパワーアップした内容のものがナザールGスプレーです。
②ナザールGスプレー(2種類):パワーアップ処方
- ナザールGスプレー
- ナザールGスプレークール
①のナザールスプレーとの違いは炎症止めの成分が追加配合されたこと。
- 鼻づまり改善成分
- 鼻水を抑える成分
- 殺菌成分
- 炎症止め ← 追加
鼻炎の症状は文字通り“鼻の炎症”によって起こる症状なので、炎症止めが入ることでより症状を抑えやすくなります。

ちなにみここで言う鼻炎症状には、⿐づまり、⿐⽔(⿐汁過多)、くしゃみ、頭重などがあります。
また容器も薬液がきめ細かいミスト状で噴霧できるよう工夫されており、薬液が鼻の中に効率的に広がります。

今までナザールを使っていたけど、もっと効き目の良い点鼻薬を試したい!
という人におすすめです。
ナザールGには『ナザールGスプレー』と『ナザールGスプレー クール』がありますが、スーッとする成分が入るか入らないかの違いです。
点鼻薬を使ったときに痛いと感じる人は通常の『ナザールGスプレー』。
スーッとした感覚が気持ちの良い人は『ナザールGスプレー クール』を試してみてくださいね。
ナザールαAR0.1%(2種類)
ナザールαAR0.1%はステロイドタイプの点鼻薬。
③ナザールαARスプレー(2種類):ステロイドタイプ
- ナザールαAR0.1%
- ナザールαAR0.1%C
ステロイドは過剰に反応している免疫反応を抑える働きがあります。
その結果、アレルギーからくる鼻詰まり・鼻水・くしゃみに効果を示します。
有効成分はステロイドのみですが、病院で使用される“診療ガイドライン”では第一選択薬の一つとして使用されるくらい効果も認められています。
そのため、

毎年、花粉症がツラすぎる……。
という人は、是非試してみてください。
ナザールαARもスーッとするかしないかで2種類発売されています。
スーッとするのが苦手なら『ナザールαAR0.1%』。
スーッとする感覚が欲しい人は『ナザールαAR0.1%C』を選びましょう。
ナザールの使い方は?副作用はあるの?
さて、ナザールの違いを見てきたところで、それぞれの使い方と注意点を確認しておきましょう。
使用方法はナザールスプレーとナザールGスプレーは共通で以下のような使い方になります。
なお、適用間隔は3時間以上おいてください。
ここで1つ、絶対におさえてほしいポイントが「1日6回が限度」というところ。
ここが守れていないと鼻づまりを余計にひどくしてしまうことがあるのです。

どういうことか、簡単に説明していきます。
これは鼻づまりに効果のあるナファゾリン塩酸塩という成分が原因になっています。
ナファゾリンは血管を縮めることで鼻づまりを改善するのですが、使いすぎると体が慣れてきます。
そして使えば使うほど、どんどん鼻づまりがひどくなる悪循環におちいるのです。
この一種の依存状態は病院でも問題視されており、相談者もあとが絶えません。
ちなみに

もうすでにそんな状態かも……。
という人向けに、点鼻薬をやめるため方法をまとめたページもありますので是非参考にしてみてください。
参考▶【ナザールをやめたいならコレ】点鼻薬の依存から抜け出す唯一の方法
もちろん用法用量を守っていればそんなことにはなりませんので安心してくださいね。
ナザールαARは使い方が異なり以下のような使用方法となります。
使用年齢は成人(18歳以上)以上。1日2回(朝・夕)左右の鼻腔内にそれぞれ1噴霧ずつ。
1日最大4回(8噴霧)まで使用してもかまいませんが、使用間隔は3時間以上おいてください。
1年間に3ヵ月を超えて使用しないでください。
ステロイドタイプの点鼻薬は市販薬としては比較的新しい薬であるため、成人であること、1年間に3ヶ月を超えて使用しないことといった制限がつきます。
1年に3ヶ月を超えて使用しないということは、花粉症などのアレルギー(季節性のアレルギー)のみの使用に留め、ハウスダストなどのアレルギー(通年性のアレルギー)への使用はできないということです。
ただし、ナザールスプレーやナザールGスプレーで問題視されているような依存状態などの心配はないので、使用方法を守れば比較的安心して使えます。
まとめ
以上、ナザールスプレーの違いや使い方の注意点についてまとめました。
①ナザールスプレー(3種類):基本処方
②ナザールGスプレー(2種類):パワーアップ処方
③ナザールαARスプレー(2種類):ステロイドタイプ
最後に注意喚起として“依存”のお話をさせていただきましたが、用法用量を守っていればそのようなことが起こる心配はまずありませんので安心してください。
正しく使えば苦しい鼻詰まりから開放してくれる優秀なお薬です。
また、点鼻薬で有名なエージーノーズと比較しているページもありますので、興味のある方はこちらもどうぞ。
参考▶【花粉症】ナザールとエージーノーズの違いを解説!飲み薬と点鼻薬はどっちがおすすめ?
点鼻薬だけでなく、花粉対策に関して『完全攻略ガイド』としてまとめたページもありますので、花粉症の人はこちらもぜひ参考にしてください。
参考▶【これ揃えれば最強】花粉症対策の飲み薬・点鼻薬・目薬の完全攻略ガイド

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