貧血に使える漢方っていろいろあるみたい……。
どうやって選んだらいいの?
とお困りではありませんか?
このページでは貧血に使われる漢方である当帰芍薬散、加味帰脾湯、人参栄養湯の使い分けについて解説します。
後半には受診したほうがいい貧血についても紹介します。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
【貧血漢方】当帰芍薬散、加味帰脾湯、人参栄養湯の違い
では早速、当帰芍薬散、加味帰脾湯、人参栄養湯の違いについて見ていきましょう。
結論はこちら。
- 当帰芍薬散:冷え、むくみのある貧血に
- 加味帰脾湯:精神症状も気になる貧血に
- 人参栄養湯:胃腸の弱い人の貧血に
どういうことか、特徴を掴みながら見ていきましょう。
当帰芍薬散
当帰芍薬散は冷えやむくみのある貧血に使います。
貧血の状態ではエネルギーを全身に巡らせることができなくなるため、冷えやすく、また水分が停滞しやすくなります。
当帰芍薬散は栄養を補うことで貧血の改善をするだけでなく、全身のめぐりを良くして冷えやむくみの解消にも働くのが大きな特徴です。
そのため、
貧血と一緒に手足の冷えやむくみが気になる。
という人におすすめです。
加味帰脾湯
加味帰脾湯は精神症状も気になる貧血に使います。
中医学的に考えた時、精神安定のためにも血を使います。
貧血などで血が不足していると精神的に落ち着かなくなり、不眠や不安といった精神症状が起こるのです。
そのため、
貧血の他にソワソワして落ち着かないときや眠れない時がある。
という人におすすめです。
人参栄養湯
人参栄養湯は胃腸の弱い人の貧血に使われます。
血はどうやって作られるかと言うと、胃腸で栄養を消化吸収して作られます。
しかし胃腸が弱い人は栄養の吸収がうまくできないので、貧血を起こしやすいのです。
そのため、
貧血の改善だけでなく、胃腸の働きも高めたい。
という人におすすめです。
受診したほうがいい貧血
さて、漢方薬の使い分けを見てきたところで、受診したほうがいい貧血について見ていきましょう。
ここで紹介する受診したほうがいい貧血はこちら。
- 便が赤いもしくは黒い人
- 生理が重い人
- 精神症状がツライ人
- 鉄剤や漢方薬を使っても良くならない人
それぞれ詳しく見ていきましょう。
便が赤いもしくは黒い人
いきなり何の話?
と思うかもしれませんが、排便したときに便を確認してもらい、便が赤もしくは黒の人は受診をおすすめします。
便が赤もしくは黒いということは、消化管出血が起きている可能性があります。
消化管(胃や腸)が傷つき出血が起こっていると、便の色が変化します。
そのまま血の赤みが混じっていることもあれば、血の中の鉄分が酸化して黒っぽく変色している人もいます。
まずは消化管の治療をしなくてはいけませんので、そういった症状がある人は消化器内科を受診しましょう。
生理が重い人
生理が重い人もまずは受診することをおすすめします。
女性に貧血が多い原因に生理による出血がありますが、経血量が多い人や痛みがひどい人は婦人科系の疾患の可能性もあります。
しかし、生理が重いといっても感覚は人によって様々。
自分では普通だと思っているけど、本当のところどうなんだろう?
と気になった人はこちらのページも参考にしてみてください。
参考▶【正常な月経とは?】期間や量についての解説と、お助けアイテムを3つ紹介!
子宮内膜や子宮筋腫などの婦人疾患はどんどん身近な疾患になっています。
自分は関係ないと思わずに、一度しっかり婦人科で診察してもらいましょう。
精神症状がツライ人
加味帰脾湯のところでも出てきましたが、貧血は精神症状を引き起こす可能性があります。
しかし、精神症状が強く出ている場合は内科、もしくは精神科や心療内科を受診しましょう。
こちらも
どのくらいツラかったら受診したらいいんだろう?
と悩んでしまう人がいると思うので、参考までに症状を載せておきます。
(こころみクリニックHP:心身症の症状・診断・治療より引用)
鉄剤や漢方薬を使っても良くならない人
最後に受診をおすすめしたいのは、鉄剤や漢方薬を使っても良くならない人です。
参考までに鉄剤やサプリメントも試してみたいという人はこちらのページへ。
参考▶【貧血の市販薬】マスチゲンとファイチの違いと貧血症状セルフチェック
参考▶【おすすめの鉄サプリ5選!】ヘム鉄と非ヘム鉄の違いと、第3の選択肢フェリチン鉄を徹底比較!
貧血に多い鉄欠乏性貧血であれば鉄剤、他にも気になる症状があれば漢方薬などで改善を見込める場合がほとんどです。
そのため鉄剤や漢方薬を2〜3ヶ月試してもらうことが多いのですが、まれに効果を実感できない人がいます。
鉄剤、サプリ、漢方……。
いろいろ試したけど疲れやすさが良くならない……。
その場合は貧血以外にも何か原因が隠れている可能性がありますので、一度受診して確認してみると良いでしょう。
他に気になる症状がなければ血液内科や内科、他にも気になる症状があればこれまで書いた内容を元に適切な診療科を受診しましょう。
まとめ:貧血は侮るなかれ
以上、貧血に使われる漢方薬の違いでした。
【当帰芍薬散:冷え、むくみのある貧血に】
【加味帰脾湯:精神症状も気になる貧血に】
【人参栄養湯:胃腸の弱い人の貧血に】
後半には受診したほうがいい貧血についても紹介しましたので、気になる症状が当てはまった場合は一度病院で検査してもらいましょう。
もし今回の内容がいいなと思っていただけましたら、下のボタンをポチッとしてもらえたら嬉しいです。
ツイッターでも情報を発信していますので、もしよかったらフォローお願いします。
コメント