同じお薬を扱う資格に登録販売者や薬剤師があります。
そこで
登録販売者と薬剤師のは何が違うの?
と疑問に思ったことはありませんか?
今回はそんな疑問に、現役でドラッグストアに勤める薬剤師の”ゆとり”がお答えします。
このページでは、薬剤師や登録販売者の資格のとり方、できることできないこと、給料の違いなどがわかりますよ。
是非最後まで読んでみてください。
登録販売者と薬剤師の違い
ここでは登録販売者と薬剤師の違いを3つの視点から見ていきます。
- 資格のとり方
- 仕事内容
- 給料
それでは早速見ていきましょう。
違いその1:資格のとり方
それぞれの資格はこんな試験に合格しなければいけません。
薬剤師:薬剤師国家試験
登録販売者:都道府県で実施する登録販売者試験
この試験を受けるために薬剤師は大学の薬学部で6年間の養成課程を修了する必要があります。
それに対し、登録販売者の資格試験には受験資格がありません。
そのため登録販売者は標準6ヶ月・最短で2〜3ヶ月の勉強で合格できる可能性があります。
学習期間は約12倍以上も差があるんだ!
2021年度のそれぞれの試験の難易度は以下の通り。
薬剤師国家試験:68%
登録販売者試験:49%
薬剤師国家試験の方が合格率は高いですが、試験内容は登録販売者のほうが基礎的な内容になります。
登録販売者試験は誰でも受験できますが、薬剤師国家試験は薬学部卒業という一種の”ふるい”にかけられるのが要因でしょう。
資格 | 受験資格 | 教育費 | 勉強期間 | 合格率 | |
薬剤師 | 国家試験 | 薬学部修了 | 350〜1240万円 | 6年 | 68% |
登録販売者 | 都道府県で実施 | なし | 2〜10万円 | 2〜6ヶ月 | 49% |
登録販売者試験は正しい勉強方法を知っていれば誰でも合格を目指せます。
82%の合格率を誇る通信講座もありますので登録販売者を目指すなら参考にしてみてください。
参考▶驚異の合格率を誇る三幸医療カレッジを徹底レビュー。口コミや評判は?
違いその2:仕事内容
どちらも薬の販売に必要な資格という点では共通です。
違いは取り扱える医薬品に差があること。
医薬品の種類はこれだけあります。
このうち薬剤師は全てに医薬品が扱えます。
しかし、登録販売者は一般用医薬品の第二類医薬品、指定二類医薬品、第三類医薬品のみの扱いになります。
表にするとこんな感じ。
医療用 | 要指導 | 第一類 | 第二類 | 指定二類 | 第三類 | |
薬剤師 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
登録販売者 | × | × | × | ○ | ○ | ○ |
たとえばコマーシャルで有名なロキソニンの飲み薬は第一類医薬品。
薬剤師は販売できますが、登録販売者は販売できません。
売れない医薬品があるんだ…
ただし要指導や第一類医薬品は少なく、市販薬のほとんど9割が登録販売者でも販売が可能です。
違いその3:給料
薬剤師と登録販売者では、お給料にも違いがあります。
薬剤師:平均年収565.1万円
登録販売者:平均年収347.3万円
(出典:令和2年賃金構造基本統計調査)
こちらは資格手当による違いが大きいと考えられます。
同じドラッグストアであれば基本給は同じ、もしくは薬剤師が少し高いくらい。
そこに手当が付くわけですが、登録販売者は1万円前後なのに対し、薬剤師は10万円以上ということも結構ザラにあります。
ここで差がついているのか…
ちなみに登録販売者の資格を取るのに必要なお金は約2〜10万円、薬剤師では350〜1240万円かかると言われています。
その費用の違いや専門性が「手当」として現れているのでしょう。
費用の0が2個違う…
参考▶【登録販売者】資格取得にかかるお金は全部でいくら?試験の前後にかかるお金も含めて解説
まとめ
以上、登録販売者と薬剤師の違いをまとめました。
大きな違いは3つ。
- 資格のとり方
- 仕事内容
- 給料
医薬品は生活する上で重要なもの。
それを扱う資格である登録販売者と薬剤師には違いがあるものの、どちらも必要とされているお仕事です。
特に登録販売者は受験資格がないなど、資格取得のハードルは低くなっています。
健康に興味がある、医療系のお仕事に就きたいという方にはおすすめの資格ですよ。
よかったらこちらも参考にしてみてください。
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