こんにちは、ゆとりある生活を目指す薬剤師、ゆとりです。
今回のテーマは私が寝汗に良いと言われる漢方を実際に使ってみた感想。
もしも寝汗に悩んでいる方がいましたら参考にしてみてください。
寝汗
正常でも寝汗はかくと言われますが
「そんなもんじゃない、水でもかけられるドッキリか!?」
ってくらい汗をかいて起きる時ってありませんか?
私はしょっちゅうあります。

カメラどこ??
たまにならまだいいんですが、一度始まると何日間か続くから厄介なんですよね。
実はこんな寝汗、漢方で改善できるかもしれないんです。
寝汗が起こる原因
漢方処方を見る前に寝汗が起こる原因について見てみましょう。
大元となる原因はずばり、「気」というエネルギーの不足が考えられます。
「気」というのは体の表面を覆っているエネルギーのようなもので、外から悪いものが入らないように防いだり、中から必要なものが漏れ出ないように働きます。
この「気」が不足することで体の中から必要な水分が漏れ出てしまっているのが寝汗なんです。
エネルギー不足で汗をかき、汗をかいたことで体力を使うから更にエネルギー不足になる、というサイクルにも陥りやすいので早々に対処することが大切になります。

悪循環を断ち切ろう。
さて、このエネルギー不足、いろんなことで起きるのですが、今回は2つのパターンを取り上げて見ていきます。
「胃腸」の弱り
胃腸は普段、食べ物の消化吸収に関わっており、中医学的にもエネルギーを作る臓器として重要視されています。
しかし胃腸が弱ったり、体質的にもともと弱い人だとエネルギーを作り出すことができず、「気」が不足してしまうんです。

胃腸虚弱はいろんな症状を起こしやすいから注意です。
「心」の弱り
ここでの「心」はそのまま心臓の働きも含みますが、メンタルという意味も含みます。
中医学的にはメンタルが揺れ動くことによって体の中の水分も揺れ動き、それが外に漏れ出てしまうことでも汗がでるとされています。

緊張すると汗が吹き出るのはその典型ですね。
おすすめ漢方
原因を見たところで、今回はそれぞれの原因別に効く2つの漢方を紹介したいと思います。
補中益気湯(ホチュウエッキトウ)
こちらは「胃腸の弱りタイプ」におすすめ。
胃腸の働きを助けて元気にしてくれる漢方ですが、効能効果にきちんと「ねあせ」と書かれているんですよ。
また、胃腸の働きを助けてくれることで食欲不振、エネルギーを作りやすくしてくれるので疲労・感冒(風邪)にも効いてくれます。

胃腸が弱い人は病院でもよく処方されています。
桂枝加竜骨牡蠣湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)
こちらは「心の弱りタイプ」におすすめ。
メンタル(心の弱り)に効いてくれる漢方で、神経症や不眠症に効いてくれます。
実は効能効果に「ねあせ」の記載はありませんが働きを考えると寝汗にもよく使われる漢方なんだそうです。
漏れ出るものを抑えるということから、おもらしなんかにも使われたりします。

心配事や悩み事があるときに寝汗が起こるならこっち。
使った感想
補中益気湯
こちらは疲れが溜まっているときに試してみました。
使ってみるとこれがまたすごくて、3日程度で収まりました。

あ、ちゃんと効くんだ
また、胃腸の調子も整えてくれるのでこころなしかお通じも良くなったような。
疲れに関して私の場合は「使わないよりは」って感じでしたが、そうなったと考えられる理由も後述します。
ちなみに胃腸虚弱な友人に試してもらった時は「漢方信用してなかったからなんか悔しいけど、確かに調子いい」と言っていました。
桂枝加竜骨牡蠣湯
こちらは仕事で不安があったときに使いました。
こちらもびっくり1〜2日で効きました。

え、マジ?
それまでは「心の弱り」なんて自分に限ってないと考えていましたが、よくよく思い出してみると、寝汗がすごくなる時期って何かしら環境が変わったときだということに気付きました。
効能効果に「神経症・不眠症」なんて書かれているので手に取りづらいですが、悩み事・心配事があるときに寝汗をかきやすいひとには試してみてほしい一品ですね。

薬剤師の私ですらちょっと勇気が必要でした。
私の場合
私の場合は桂枝加竜骨牡蠣湯(心の弱りタイプ)の方が効果を実感しやすかったです。
というのも、おそらくタイプが合っていなかったから。
寝汗に効くと聞いて補中益気湯(胃腸の弱りタイプ)も試してみましたが、もともとご飯もたくさん食べれますし、冷たいものも油ものも平気で食べられます。
(※胃腸が弱い人はご飯の量が少なかったり、冷たいものを食べるとお腹を壊したり、油ものがもたれやすかったりします。)
そのため胃腸の弱りからくる「疲労」という補中益気湯の効果を実感しにくかったのだと考えられます。

原因がどこから来てるか考えないと効き目もいまいち。
対する桂枝加竜骨牡蠣湯(心の弱りタイプ)ですが、前述したように心配や悩みが出てきたときの寝汗によく効きました。
私はもともと心配性で知らない場所に初めて行く時は30〜60分くらい余裕を持って行動します。
普段はこれと言った悩みも抱えない・寝たら忘れるタイプなので「自分に限ってまさか」と思いましたが、タイミングによって「心が弱ってしまった」のだと考えられますね。

周りには悩みとかなさそうでいいよねって言われます。
まとめ
寝汗の原因によっておすすめ漢方は変わる。
- 胃腸の弱り:補中益気湯
- 心の弱り:桂枝加竜骨牡蠣湯
薬剤師の私ですら自分のタイプを間違えました。
もし自分はどっちかわからないよって方は是非店頭の薬剤師、または病院の先生に相談してみてくださいね。
基本的事項としてお薬を選ぶ際には、他に使っている薬や持病をお持ちでないことが前提になります。
使っている薬がある人や、病院にかかっている人は薬剤師やお医者さんに確認するようにしてください。
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